ハワイに初めてやってきたポリネシアンの人々、貿易や宣教、捕鯨のためにやってきた西洋人、プランテーションに働きに来たアジアやヨーロッパの移民など、様々な文化を吸収し、ハワイは独自の文化を創り上げてきました。

神々に捧げるフラ

フラは本来、神々に捧げる踊りでした。その一つ一つの動きが、月の満ち欠けや潮の満ち引きなどの自然現象、感情の動き、森羅万象に宿る神々への畏敬を表しています。

文字を持たなかったハワイアンは、神々の伝説や、もの語り、部族の教えなどをフラとオリ(チャント=詠唱)に載せ、師匠から弟子へ代々と受け継いできました。

クムと呼ばれる師匠を頂点に、ハラウと呼ばれる同じ教えを踊るグループが構成されており、ハラウには部外者が簡単に加われるものではありません。もちろん、他の流派に移ることはもっての他。こうしてハワイアンは、そのハラウごとにユニークなフラを受け継いでいます。

現代のフラは、古典的なフラ「カヒコ」と、現代的なフラ「アウアナ」の2つに大きく分かれます。

カヒコはオリ(チャント)と、イプと呼ばれるひょうたんのシンプルなリズムに載せ踊られる、荘厳なフラ。

もう一方のアウアナは、ウクレレやスラックギター等の楽器の伴奏に併せて踊られる、カジュアルで華やかなフラです。

ハワイアンフード

伝統的なハワイアンフード

ポリネシアから海を渡ってきた人々が持ち込んだ料理がベース。味付けは塩だけと実にシンプル

カルアピッグ
バナナの皮に包み、蒸し焼きにした豚肉
ラウラウ
タロイモとティの葉で包み、蒸し焼きにしたポークと魚
ロミロミサーモン
サーモン、トマト、オニオンを細かく切ってあえたマリネ
ポキ
マグロやタコなどの刺身の角切りとネギ、オニオン、わかめなどであえたハワイの刺身
ポイ
タロイモをすりつぶしたもの。

多文化のいいとこ取りフュージョン料理

フレンチや中華、和食などを、輸入した食材でそのまま作るのではあまりに芸がない。ハワイ産の厳選材料を用い、ジャンルを超えて練り上げられた、多民族が暮らす現在のハワイを象徴する料理。